2016年6月29日、障害者権利条約に批准後、初めての日本政府からの報告が国連障害者権利委員会に提出されました。条例が目指す障害者が“他の者との平等を基礎として“いきいきと生きられる社会の実現はまだされておらず、現在日本国内のNGO(非政府組織)によってパラレルレポート作成が準備されています。
障害があってもなくても共に暮らせるインクルーシブな社会(共生社会)の実現に向けて試行錯誤がある中、昨年度沖縄県内で実施したインクルーシブ教育に関する聞き取りにおいて、多くの人がインクルーシブ教育を希求していますが、施設の不整備、支援員配置などの現場の環境整備が伴っていないことを理由に実現しない例が様々聞かれました。特に、学習や意思疎通に関する障害のある人に関して、青年期以降の行き場が入所施設や福祉事業所に限定されてしまい、共生社会を目指す上で障壁となっています。
今後、沖縄県において知的障害がある子どもの高等教育、医療的ケアが必要な子どもの、保育からの継続的な子育て支援等のインクルージョンに重点を置くこと。そして、継続することで裾野を広くしていき、将来的にはどんな障害があっても、障害がなくても、子どもたちが共に学べる教育環境をつくっていくこと。これらを県内の当事者、現場の人たちと共につくっていくために、パラレルレポート作成において重要な働きをされているDPI日本会議議長補佐である崔栄繁氏を講師として本研修会を実施します。
日 時:2018年5月25日(金)午前10時~午後5時
場 所:PAIおきなわ2階研修室(沖縄県宜野湾市伊佐4-4-1)
講 師:崔栄繁(DPI日本会議議長補佐 インクルーシブ教育担当)
対 象:当事者、家族他関係者、教育現場の方、その他 45名程度
参 加 費:無料
主 催:特定非営利活動法人沖縄県自立生活センター・イルカ
おきなわインクルーシブ教育推進プロジェクト
後援依頼中:沖縄県 沖縄県教育委員会 宜野湾市 宜野湾市教育委員会
損保ジャパン日本興亜福祉財団 助成
プログラム(5月25日 金)
●10:00~12:00<講師・崔栄繁氏>
・障害者権利条約に関する動き
・条約の概要
●12:00~13:00
~休憩~
●13:00~15:00<講師・崔栄繁氏>
・インクルーシブ教育に関する施策
●15:00~17:00<講師・長位鈴子>
・沖縄における動き・事例検討